往診と訪問診療の違いを知っておこう

看護師の職場は、病院やクリニックが多い傾向にありますが、最近では往診や訪問診療で活躍する人も増えてきました。往診と訪問診療は似ているようですが、訪問診療は患者の自宅に定期的に訪問し、診察や治療、健康相談などを行います。これに対して往診は、定期的な訪問ではなく、急変などの緊急事態に本人やその家族から依頼を受け、診療を行う在宅医療です。訪問診療の場合は、スケジュールが組まれているため、仕事内容が急に変わることはほとんどないでしょう。

しかし、往診の場合は、いつ患者からの要請がくるかわかりません。また、医療機関によって、往診の対応も異なるのが現状です。たとえば、24時間往診に対応している場合もあれば、深夜の要請には応じていない場合もあります。そのため、往診に同行する業務が発生する職場では、こうした医療機関の対応にしっかりと注目しておきましょう。ちなみに、24時間対応しているようなところでは、夜勤ではなくオンコール対応の場合も珍しくありません。

そして、往診や訪問診療での看護師の仕事内容は、医師の診察のサポートやバイタルチェックが基本です。医療機関内での仕事と比べると、それほど医療行為がないイメージもあるかもしれません。ですが、医師の指示のもとで注射や点滴、カテーテル管理などを行います。こうした往診や訪問診療を行う在宅医療では、一人の患者と長い時間をかけて向き合うことになるので、コミュニケーション力が高い人に向いています。